ちゃらんぽらんの日記

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低く暮らす(4)

欧州では2000年10月に「欧州景観条約(European Landscape Convention)」が採択されました。日本でも第二次小泉内閣2004年6月に「景観緑三法」が交付されています。日本ではこれに伴って、39地区が景観地区となりました。しかし都道府県別の不参加は23県となり必ずしも普及していません

不参加県は青森・秋田・山形・福島・栃木・茨城・群馬・埼玉・千葉・長野・新潟・福井・石川・富山・愛知・滋賀・奈良・鳥取・福岡・宮崎・熊本・鹿児島です。

この日本の景観法で特徴的なことは、1)文化財等の保存ではなく地区の設定であるという積極的な概念であること、2)市町村が強制力を発揮できることです。ある意味で、私権の制限にまで及んでいる80年代の欧州の景観規制に近づいています。北海道ニセコ町倶知安町が行っただけで感動を覚えるのは、この景観地区となっているためなのだと納得がいきます。

欧州の景観条約(ELC)はEU各国に及び法律です。「景観とは人々が認識する一定の広がりをもった地域であり、自然と人間、あるいはその両者の相互作用の結果、形成された特徴をもつもの」と定義し、景観を建造物などの特定対象ではなく地域として考えています(だからlandscapeです)。また、景観を欧州住民の共通の財産、公共財として位置付けています。ただし、「人間の営みとの相互作用の結果、形成された特徴」なので、すべて保存だけをするというのでなく時間とともに変化していくことを許容しています。

なかなか良い定義だと思います。ドンキホーテがビルの屋上に観覧車を作るとかで昔騒動になりました。行政は住民と当事者との協議といって静観しましたが、公共財という考え方ならば強制力をもって私権を制限できたはずです。

この欧州景観条約でめざましい取り組みが、スペインのカタルーニャ自治州です。スペインは景観保護ではおくれていました。今では人口の125%に相当する5,818万人の観光客が訪れ観光収入も日本の4倍超の589億ドルを稼ぐ観光大国です。

このスペインで何があったのでしょうか?

<続く>