ちゃらんぽらんの日記

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高齢化社会を考える - 人口減少時代の法制度(3)-

8,080本もある法令の断捨離を先日書いたら、今日の日経でタイミングよく「美容室でカット、安倍首相も違法? (規制 岩盤を崩す)」という記事の連載が始まった。

美容室と理容室のくだらない棲み分けが載っている。これも8,080の法令数に含まれていたのかあ(汗)。

人口減少社会というのは統計が始まった明治時代に遡っても初めての出来事。だから、世の中の仕組みも法令もすべて人口が増える前提となっていて、そのうえで産業が成り立っている。人口が増える前提の産業は、銀行、保険や年金、公務員採用、インフラなどを含めた建設などです。

田中角栄時代の日本列島改造論インパクトがあまりに強すぎて、都市部も地方もどこもかしこも不動産屋さんのような感覚で、土地から収益を得ようという意識は根強い。また、預金も保険料も入ってくるお金が大きく支払いは少ないという幻想を抱き続けているのでは?と思うような意見も多く耳にする。集合住宅に100戸の世帯が入っていて、半分の世帯が空き家になったらどうやって維持や改修をしていくのだろうか?

しかし、ほぼ100%の法令が何らかの形で、人口増加が前提となっている矛盾を内包している。

先ほどの美容室と理容室ひとつとっても人口が減少すれば、無駄だから一緒に経営させてくれという逆の要望が出るのは明らかです。農地転用をして宅地に無理やりした土地も、家も売れず駐車場にもならないから、農地に逆転用させてくれというニーズも出てくるでしょう。空き家が散在して、「維持コストも賄えないから市町村で運営していた上下水道も廃止して、各家庭の下水処理装置と上水ろ過機を設置してくれ、その分の公務員も減らすから」ということになるかもしれません。

土地収用は民間の権利を抑制するため反対意見の政策ですが、あなたの住宅の周囲の半分が空き家になったらどうしますか? 放置された空き家が増えればスラム化・無法化することもあります。土地を収用して、まとめて他の広い場所に移転するという議論も必要になってきます。多分、救急車や消防車も空き家だらけで広大な街では緊急対応も維持できないかもしれません。法令の断捨離だけではなく、新たなルールも必要かもしれません。

事例を挙げればキリがありません。

法令の断捨離とそれに伴う公務員の断捨離は不可避で急務なのです。中央官庁も都道府県も役人は優秀な人材が多い。その公務員人材は日本のGDPの直接寄与要員として活用すべきです。公務員は法の考え方を熟知しており、民間は利益を上げるのは上手いがともすれば暴走する。公務員の心構えをもちバランスのとれた活力ある民間人材を大量に育成して投入すべきだと思います。

法令が時代に合ってくれば、その範疇の中で民間は知恵を働かして舵を切りなおすだけです。

ここまでのまとめ



  1. 日本は1人当たりGDPを成長の軸にせよ。
  2. そのためには「社会的手抜き」を排して労働生産性を高めよ。
  3. 3千万人に達する広義のフリーランサーを活性化せよ。
  4. そのためには公設エスクロー取引所などの新しい仕組みの創設税制の仕組みも改正が必要。
  5. 財政の中で最大ウェイトになりつつある医療保険や介護などの社会保障費には重大な欠陥があり市場メカニズムが欠落していることが膨張を招いている。すべてを社会保険で賄う必要はない。
  6. 医療が進歩して健康な高齢者人口が増えるのであれば、社会復帰して生産人口化することが必要。
  7. 高齢者には3K的労働をさせるのではなく、高齢者でなければ生み出せない「歴史」を付加価値化する国家的プロジェクトが必要。それに併せて、「社会人再義務教育化」が必要。
  8. さらには、肥大化した法令の断捨離とそれに伴う公務員の断捨離を行い、その分の公務員はバランス感覚あふれる民間人としてGDPのけん引役にするべき。